理事長 中本 佳代子
太陽は陽、月は陰。男性は陽、女性は陰。外は陽、内は陰。…このように自然界を構成するものは陰陽で表されます。陰陽には"動き"と"関連性"があり、常に変化しつつ関連性が生まれ、必ず一方の変化は他方に影響します。
最近気候も陰陽のバランスで考えることができます。温暖化は陽が亢進した状態で、陽の亢進のため陰を傷つけていきます。北極の氷が溶け大陸では砂漠化が進みます。しかし、バランスの崩れはこれにとどまりません。吸い上げられた水分(陰)は雨雲となり、局地的な豪雨を起こし陰の逆襲のように陽を押さえつけ悪天候を作り上げます。
動植物の体内でもこのような陰陽の変化が絶えず起こっていますが、我々は知らず知らずの間に陰陽のバランスをとり恒常性を保っているのです。ただ、人間だけは自分達の都合で冬には暖房をして冷飲食を摂ったり、夏にはクーラーの中でも冷たいものを摂る。このように地球の温暖化に反し、体内で寒冷化を作っていることが多く見られます。加齢による陰陽のバランスの崩れも手伝って、冷えのぼせをはじめとする様々な症状を起こします。これらの症状は血液検査には現れません。
温暖化による気候の変化も四季の変化も、そして加齢による変化も、少なくとも体内の陰陽のバランスを保つことで健康的に過ごすことができると考えられています。皆さんのお体のバランスはいかがでしょうか?