二十四節気のうち、立夏(5月5日 春分と夏至の中間、蛙のなく頃)・小満(5月21日 植物が成長し、一定の大きさに達する頃)・芒種(6月5日 芒:ノギ イネ科の種をまく頃)・夏至(6月21日 一年で一番昼が長い日)・小暑(7月7日 暑さが本格的になり蝉のなく頃)・大暑(7月22日 気温が上がり続ける頃)の6つの節気を経る三ヶ月間を夏と定義していますが、夏最後の大暑と暦上秋に入る立秋(8月7日 夏至と秋分の中間)・処暑(8月23日 暑さが峠を越す頃)・白露(9月7日 大気が冷えてきて露ができはじめる頃)と夏から秋への移行期の四節気をあわせて長夏ともいいます。
一年のうちでも一番陽気が盛んになるのは夏至であり、最も陰気が盛んになるのが冬至です。また、陰陽の入れ替わりとなるのが春分と秋分と考えられており、夏は夏至を中心とした約3ヶ月間となります。
夏は天の陽気が降り注ぎ、地の気が上昇し天地交合して植物は成長し身体の陽気の成長も一番盛んな時期になります。生活リズムや食生活が身体の陽気成長を助けられれば『風調雨順』といわれる天候が順調であったときの植物の実りのように身体の陽気は保たれます。長夏は夏のうちでも雨の多い時期とされ、カビの発生や秋への移行期という意味でも体調管理が重要な季節です。
夏は五臓のうちでは『心』、五行では『火』であらわされます。心穏やかに過ごし、特に長夏の時期は胃腸が疲れやすい時期ですので冷飲食はあまり摂らないように気を付けて下さい。伏病といって秋冬の病気の原因になります。